生活

自分の適性を考えるきっかけに。「諦める力」(為末大)

2020年8月2日

こんにちは。ハルです。

為末大さんの著書「諦める力」を読みました。この記事では、本の紹介と読んだ感想をまとめていきます。

こんな方におすすめの本です

  • 高い目標はあるけど「自分には達成できないかも...」と思っている人
  • 家族や友人の意見で進路を決めてきた人
  • 何となく、今の仕事・職場でいいのか悩んでいる人

この記事を書いている私は、30歳の社会人です。2年前に「好きなことを仕事にしたい」と思い、転職しました。

最近は好きなことをやっているのに上手くできないと感じることが多くなりました。

しかし、この本を読んで、できることの中で、自分が一番幸せに感じられることをやっていこうと思うようになりました。

この記事が、同じような悩みを持っている人の参考になれば幸いです。

「諦める力」の概要

著者:為末大さんのプロフィール

為末大さんは400mハードルの陸上選手です。世界選手権やオリンピックで活躍し、以下のような成績を収めています。

  • 2001年と2005年の世界選手権で銅メダル
  • シドニー、アテネ、北京オリンピック出場
  • 400mハードル日本記録保持者(2001年記録、2020年7月現在継続)

2012年に現役を引退してからは、スポーツ・社会・教育に関する活動を行っています。
「諦める力」では、がむしゃらに努力するのではなく、現実的に戦略を立てて活躍したトップアスリートの考え方を学ぶことができます。

本の目次

  1. 諦めたくないから諦めた
  2. やめることについて考えてみよう
  3. 現役を引退した僕が見たオリンピック
  4. 他人が決めたランキングに惑わされない
  5. 人は万能ではなく、世の中は平等ではない
  6. 自分にとっての幸福とは何か

第1章では為末さんの実際の体験から、諦めることと諦めないことをどのように決断してきたかが書かれています。

さらに第2章では、「やめること」に関する一般的な認識と、それに対する為末さんの意見が書かれています。

第3章~第6章では、スポーツ界やAKB総選挙、俳優・高倉健さんのエピソードを交えながら、自分軸を持って幸福を考えることのメリットについて書かれています。

「諦める力」の2つのポイント

目的は諦めない、手段は諦める

為末さんは花形種目である100m走を諦めて、400mハードルに転向して活躍した選手です。

中学・高校では100m走でも日本トップクラスの選手でした。しかし、高校3年生のインターハイで100m走に出られなかったことがきっかけで、400mハードルに移行します。

当時18歳だった為末さんは、100m走をやめることに対して、相当な葛藤があったようです。

「諦めた」「割り切った」「逃げた」というネガティブな感覚を持ち続けたと書かれています。

葛藤がありながらも、自分の体型やタイムの変化を冷静に分析するうちに、「努力しても無理かもしれない」という感覚を味わうようになります。

そして、自分の本心は「勝つことを諦めたくない」だと気付くようになりました。

本の中では以下のように書かれています。

多くの人は、手段を諦めることが諦めだと思っている。
だが、目的さえ諦めなければ、手段は変えてもいいのではないだろうか。

勝つことを諦めない代わりに、「100走」という手段から「400mハードル」という手段に変えた。

これにより、為末さんは記録に残る成績を収める選手になりました。


他人基準ではなく、自分基準の幸福

以下のような出来事は、世間的には「成功して幸福な人生」と思われるかもしれません。

  • 偏差値の高い大学を卒業し、大手企業に就職する。
  • スポーツ界で活躍して、オリンピックで金メダルを取る。
  • アイドルとして選挙で1位になる。
  • 多くの人に称賛される俳優として活躍する。

しかし為末さんは、世間の評価といった他人由来の幸福では、振り回され続けると語っています。

人間は平等ではなく、「何者にでもなれる」というのは幻想です。実際は、生まれ持った才能や性格、体型、家庭環境などによって、自分のできることは限られています。

「がんばっても無理なことがある」という現実を受け止め、自分にとって一番大切なことは何かを自問自答し続けて、「自分ランキング」を作ることが大切だと書かれています。

そして自分の優先順位を決めたら、自分が勝てるフィールドを探して、戦略を立てて取り組んでいく。

この時、他人から「めちゃくちゃ努力してる」と思われることでも、自分にとっては「努力というより娯楽」と思えることに取り組むと、勝率が上がるそうです。

今後の行動

ここからは、「諦める力」を読んで、私がやってみようと思ったことを書いていきます。

  1. 自分の欲望を書き出す
  2. 欲望に優先順位をつける(=目的を決める)
  3. 自分が勝てる場所を見極める
  4. コツコツ行動する
私は「東京、大手IT企業、正社員」から「地方、衰退している業界、フリーランス」に転職しました。転職して2年が経ち、前職と現職のメリット・デメリットが見えてきました。

ちょうど次の仕事を考えるタイミングでもあり、このまま同じ仕事を続けるか、少し変えるか、大きく変えるか、迷っているときに「諦める力」を読みました。

「東京と地方」「伸びる業界と衰退する業界」「正社員とフリーランス」などを比較して、どちらが自分の優先順位が高いか考え、今の私にとって一番最適な選択をしようと思います。

③と④は難しいように感じていますが、今後も読書したりYouTube見たりTwitter見たりしながら、取り組んでいきます。

最後に、「諦める力」のなかで印象に残った部分の図解を載せておきます。

本記事を書いたきっかけ

今回の記事は、YouTuberやブロガーとして活躍されているマナブさんの企画を見て、書きました。

以前は月2~3冊は読書していましたが、最近は読書しなくなってたところ、この企画を見つけたので乗っかってみました。

放置していたブログを始めるきっかけにもなり、マナブさんに感謝しています。

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